【秋分の養生】季節の折り返し地点!東洋医学でカラダとココロを整えるケア
9月23日から、二十四節気の「秋分」を迎えます。 春分と同じように昼と夜の長さがほぼ等しくなる日で、ここを境に「昼(陽)」よりも「夜(陰)」の時間が少しずつ長くなっていきます。 「暑さ寒さも彼岸まで」ということわざがある通り、本格的な秋へと向かう、季節の折り返し地点ですね。
「日中はまだ汗ばむのに、朝晩は急にひんやりする」 「なんだか喉や肌がカサついて気になる」 「理由もなく、ふと気分が沈む瞬間がある」 ——そんな小さな変化を感じている方も多いのではないでしょうか。
この季節の大きな節目に知っておきたい「秋分のカラダとケア」について、東洋医学の視点からお話ししていきます。
■ 秋分は、エネルギーの向きが切り替わるタイミング
東洋医学では、秋分は「陽(動く・温める)」のエネルギーから「陰(静まる・潤す)」のエネルギーへと、大きく入れ替わる節目だと考えられています。
自然界が実りの季節を迎え、少しずつ落ち着きと静けさを増していくように、私たちのカラダも「外に向かって発散するモード」から「内側にエネルギーを蓄えるモード」へと、じわじわ切り替わっていく時期なんです。
この季節が求める自然な変化によって、身体の中でも次のような変化が起きています。
■ この時期、カラダの中で起きていること
季節の切り替えに合わせて、カラダの中ではいくつかの変化が起こっています。
◆ 自律神経がフル稼働している
朝晩の寒暖差や湿度の変化に対応するため、カラダは毛穴の開閉や血流のコントロールを、無意識のうちに忙しく行っています。この調整が追いつかないと、なんとなく続くだるさや頭痛、眠りの質の低下として感じられることがあります。これは、カラダが季節の変化に一生懸命ついていこうとしているサインです。
◆ 「肺」が乾燥に弱くなる時期
秋を担当する臓器は「肺」。乾燥がとても苦手な臓器です。空気が乾いてくると、鼻や喉、呼吸器、お肌までカサつきやすくなります。 さらに東洋医学では、肺の状態は「悲しみ・切なさ」といった感情の揺らぎとも深く結びついていると考えられています。理由がはっきりしないのに気分がふと沈みやすいのは、気のせいではなく、この時期特有のカラダの反応なんです。
◆ 実は、夏の疲れをリセットする絶好のチャンスでもある
一方で、過酷だった夏の暑さが落ち着く秋分は、消化吸収のチカラを取り戻し、夏に消耗したエネルギーをリセットするのにぴったりのタイミングです。この時期は、夏の疲れを回復させるチャンスでもあるんです。
■ 鍼灸師がおすすめする、秋分を心地よく過ごす3つの養生術
① 「細く長い呼吸」で、肺を潤し自律神経を整える
秋分の養生でいちばん大切なのが「深い呼吸」です。
ポイントは、吸うことよりも「細く、長く、お腹をゆっくり凹ませながら吐き切る」こと。 しっかり吐き出すことで新鮮な気がカラダ中を巡り、乾燥しがちな肺を元気に保ちながら、忙しく働いている自律神経を優しくリセットしてくれます。信号待ちや家事の合間など、1日数回、意識してみてください。
② 温かい「白い食材」で、内側からうるおいを補給する
秋の乾燥対策には、カラダの中から潤いを補う「滋陰(じいん)」という考え方あります。
豆腐やゆり根といった「白い食材」や、ぶどうなどの旬のフルーツを日々の食事に取り入れてみてください。 同じ食材でも、冷たいままより温かいスープや煮物でいただくほうが、胃腸に負担をかけずしっかり吸収できます。カラダを冷やさない工夫も、この時期はとても大切です。
③ 夜風を感じながら、心をゆるめる時間をつくる
秋分といえば、お月見の季節でもあります。夜の心地よい風を感じながら、のんびり月や夜空を眺める時間は、忙しく動き続けていた自律神経を休息モードへと導く「心の養生」です。 特別なことをしなくても、ベランダや窓辺で数分、夜空を見上げてみてください。
忙しい毎日の中に、そんな小さな「間」をひとつ作ってみましょう。
■ 秋分におすすめのツボケア
【中府(ちゅうふ)】
場所: 鎖骨の外側の端の下にあるくぼみから、指幅1本分ほど下にある凹み。
ケア方法: 反対の手の指先で、息を吐きながら「じんわり」優しく押し込みましょう。両肩を開くように胸を張りながら押すのがコツです。
特徴・働き: 東洋医学では、中府は「肺」の気が集まる大切なツボとされています。胸の緊張をほぐして呼吸を深くし、秋特有の咳や喉の違和感、気分のもやもやをスッキリ和らげてくれます。
■ 季節の折り返し地点は自分に優しく
季節が夏から秋へと本格的にバトンタッチするこの時期。
焦らず、無理をせず、ご自身のカラダを優しく労わってあげてくださいね。
秋分の期間も、みなさんが心地よく、穏やかに過ごせますように。
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